10月
黄落や 眼つぶりし 地蔵尊 (秋至)
黄落の 半ばは島の 外めざす
末枯野 行くとき心 開けておく
木の実まだ 枝に緑の 陽をはぢく
風吹けば 草の穂の影 なほ淡き
白壁の 剥落を背に 柿紅葉
還暦の 忘却多し 新走
断崖の 松の端を過ぐ 雁の棹
その果は 浜に消えゆく 草紅葉
行く秋の 波打ち際の 音幽か
雲離れ やすく草の穂 飛ばんとす
かりがねの 旋回幾度 湖の上
秋燕や 渚の波紋 今朝は濃き