2 月


夕焼に ついて行きたし 山の端へ (津上 アサ)

白き犬 つれし翁や 夕時雨

さざんかや 己が齢と 重ねみつ

臥する身に つれなくひびく 師走風

 

横笛を 温め直して 初稽古 (秋至) 

侘助の ひとつは影に しか咲けず

どの花も 日差しをうけて 福寿草 

物音の とどまる所 なき霜夜

探梅と 知れて同乗 バスの旅

凍蝶の まさにまさしく 凍てており

どの凧も ひとつ所を 見てゐたり

そのところ 定めて凧の 群澄める

夕月の 荒磯に低し 浪の花

寒気団 探りて鳶の 羽の先

半月は 流れず浮寝 鳥流る

相寄るに 水輪重ねて 尾長鴨

杉山の 黒きを消さぬ 程の雪

雪舞ふや 天の一角 星光り

引く波に 引かるる脚の 夕千鳥