| Just Jpan 2001 10月号 |
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| 蓬田 修一 |
蓬田(よもぎた)展示会総合研究所・所長の蓬田修一です。当研究所は、「東京モーターショー」や「ビジネスシヨウ」といった展示会の動向やトレンドの調査・分析を行っています。このコーナーでは、展示会に関する最新事情を毎回レポート。第1回目の今回は「サイバー展示会」を取り上げます。
■サイバー展示会の現状
WEB上で開催される、いわゆる「サイバー展示会」というものを最近、よく見かけるようになった。でも、その多くがリアル展示会の開催期間にあわせてWEB上で開かれているもので、来場者動員のためのプロモーション活動であったり、出品製品の検索ツールというものだ。ちょうど、封切り映画の上映期間にあわせてWEBでも専用サイトを開設して、その映画の内容や関連情報を発信しているのと近い。
このような期間を限ったサイバー展示会ではなく、通年で行われているものもある。代表的なのが、ソフトバンクのグループ企業によって運営されている「バーティカルネット・ジャパン」(http://www.verticalnet-japan.com)だ。医薬、ロジスティクス(物流)、食品産業など9業種のBtoB展示会サイトを運営している。凄いのは、各業種ごとに専門誌の元編集長などを社内に迎えてオンラインマガジンを発行したり、医薬サイトでは学会や業界のキーパーソンを30〜40人集めて「アドバイザリー・コミッティ」を組織して、意見をコンテンツに反映させている点だ。このように、バイヤーとサプライヤーのマッチングを行う「場」のクオリティアップに並々ならぬ力を入れいている。
通年で開催されているサイバー展示会には、自治体や団体が運営しているものも多い。東京産業貿易協会の「東京デジタルショールーム」(http://www.tokyo-trade-center.or.jp)、名古屋都市産業振興公社の「バーチャルメッセ」(http://www.u-net.city.nagoya.jp/messe/messe.html)、大分県の「おおいたバーチャル国際見本市」(http://vtrade.pref.oita.jp)などだ。もともと地域産業の振興を目的に開設されたものなので、地元企業のみといった出展にあたっての制限がある。海外取引が条件というのもいくつかある。
サイバー展示会というのは、WEB上での商取引空間、eマーケットプレイスの1形態と考えることができる。現在、eマーケットプレイスは数百あるとも言われ、そのほとんどが1業種に特化したものだ。しかし、数多いeマーケットプレイスも、実質的に稼動していないものは閉鎖せざるを得ず、淘汰の時代に入った。
初めに書いたバーティカルネット・ジャパンも、無料出展企業は1万1000社を超えたが、有料出展企業(年間120万円)はまだ約120社と、これからの営業活動が期待されている。サイバー展示会への取り組みと研究は、始まったばかりだ。
よもぎた・しゅういち
日本で唯一の展示会・コンベンション専門紙「見本市展示会通信」記者を経て、現在はライターとして展示会などをテーマに精力的に執筆活動を行う。展示会レポートをはじめ、国内外の展示会分析、売り上げアップのための効果的出展方法などを執筆・講演している。蓬田展示会総合研究所はJUST JAPANサイトに開設されたバーチャル研究所。
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