台湾経済日報3月の記事

3月3日 緯創社製Xbox 200万台出荷へ
  緯創資通(Wistron)は今年マイクロソフト社最新ゲーム機Xboxの大量生産に挑み、年間200万台を出荷予定。今年下半期には緯創社製Xboxが店頭に並ぶかも知れない。
  米国マイクロソフト社会長ビル・ゲイツ氏が先日北京を訪問した際、緯創グループ林憲銘会長も北京へ赴き、ゲーム機生産提携について話し合いを行った。
  マイクロソフトの要求に応えるべく、緯創は中山第二工場にゲーム機専用の生産ラインを設置、すでに週間3万台の生産体制を整えている。今年以降はゲーム機生産による大幅収益増が期待できそうだ。また、同社はマイクロソフトの商標使用権を獲得しており、部品発注から製品組立、動作テスト、パッケージングまでの全工程を自社責任で行う。
  現在、マイクロソフト社ゲーム機は主にFlextronics社で生産を行っているが、アジア市場開拓に力を入れるマイクロソフトは中国語版Xboxの生産を決め、緯創中山工場がパートナーに選ばれた。
  三大ゲーム機ソニーPS2、マイクロソフトXbox、任天堂GameCubeの各生産工場は、いずれも積極的に海外発注を続けており、鴻海、華碩、華升、緯創と言った台湾電子メーカー出荷量は依然好調のようだ。

3月3日 トヨタ「ヴィオス」 台湾カー市場に宣戦布告
  2年前のアルティス、カムリに続いて、トヨタ自動車の台湾市場突入製品第3弾「ヴィオス」が今月よりお目見えする。フォード、マツダ、中華三菱など各メーカーは、中型・小型セダン製品対応策を練ってヴィオスの挑戦に立ち向かう構え。
  トヨタは小型NBC(ニュー・ベーッシック・カー)モデル共通シャーシを開発、ヤリス、ヴィッツなどのアジア市場向け小型車はいずれもこのシャーシを使用している。昨年末にトヨタと中国一汽グループとの合資会社天津トヨタがヴィオスの生産を開始したのに続いて、今年3月にはタイ産と台湾産ヴィオスが各市場に登場。ヴィオスの次のターゲットはフィリピン、マレーシア、インドネシア市場だ。
  過去の小型車と比較すると台湾ヴィオスはより高級感を追求した仕様となっており、VCDプレイヤー、革張りシート、サンルーフ、木目化粧版などを完備。車両価格は53万元。1,600cc標準国産セダン並みに値が張るのもやむを得ないところか。
  外観的にも1,600〜1,800cc中型車クラスに引けを取らず、売れ行き好調アルティスのデザインも加味されている。台湾国瑞汽車研発中心による台湾ヴィオスデザインは、タイ他東南アジア向け製品にも採用されている。販売代理店の和泰汽車は、月間3,000台と言う当初販売目標に自信満々だ。

3月3日 阿里山ビジネスチャンスも脱線 桜も心配顔
  国際的に有名な観光地阿里山森林遊楽区が桜の行楽シーズンを向かえようとした矢先、突然起こった登山列車脱線転落事故(3月1日)。遊楽区関係者は「今年は桜目当ての客が減るだろう。時間が経てば事故の影響もなくなるとは思うが」と心配する。
  昨年の同時期は一日平均入場者数10,000人以上と言う盛況ぶり。今年は3月15日〜4月15日を桜シーズンに設定し、週休二日を利用して桜を楽しもうとの客で宿泊施設の予約率も大幅アップしていた。高峰賓館の陳坤茂会長によると、近辺宿泊施設の週末予約はどこも一杯。同ホテルでは平日の予約率は6割程度だが、大抵花見客が予約無しで訪れるので客室はほぼ100%稼動するとのこと。
  しかし、死者17名負傷者173名と言う大惨事になった転落事故による影響は大きく、今年の花見客は減少するだろうと関係者達は見ている。陳会長は登山列車安全性の全面見直しを行政側に要請した。「何故この遊楽区内で列車事故が度々起こるのか。メンテナンスに問題があるのではないか。運転手もプロ化せねばならない。待遇を上げて経験を積ませることで、乗客の生命を守るべきだ」と陳会長は言う。
  一方、「事故の影響はそう長くは続かないだろう。今年の桜シーズンも大勢人が訪れると思うが」と楽観視するのは嘉義県観光協会の林士栄理事長。「もともと近隣宿泊施設の客室数は多くはなく、桜シーズンに泊まりたい客の多くを断っているのが現状だ。事故で客足に影響が出るにしろ、全体的に見れば近隣施設の売上自体はそう変わらないのでは」と林理事長は反論する。

3月10日 女性の職場進出 メリット多し
  「男女平等の社会になって欲しい。」ここがアジア最大の男性大国韓国でなかったなら、こんな言葉を聞いても何とも思わないのだが。
  韓国の盧武鉉新大統領は先日、「社会における理不尽な差別、特に女性に対する差別をなくしていく」と言明。韓国にとってこれは単なる社会政策ではなく、経済政策であることも意味する。女性が職場に進出することは、韓国経済にとって多大なメリットがあると予想されるからだ。
  国連が発表している男女平等化ランキングによると、対象国66ヶ国中韓国は61位。OECD(経済協力開発機構)加盟国となった韓国だが、女性の政財界への参入度はホンジュラスやパラグアイ、モーリシャス、ウクライナと言った国々よりも低い。
  韓国社会における女性のプレッシャーは大きい。早く結婚して子供を産み、良妻賢母として家庭を守るのが理想とされており、家計は全面的に夫が負担する。職場での給与格差も大きく、女性は男性の6割程度に抑えられているのが一般的だ。
  この不公平な現象は韓国経済発展の足を引っ張っている。人口の半分を占める女性が職場から締め出されるのは、韓国企業の人材面で質的、量的にマイナスだ。「十分な教育を受けた韓国女性の多くが、職場での差別や託児所不足などの問題で離職してしまう。」バークレー・キャピタル社の経済専門家は指摘する。「ある意味無駄と言うものだ。彼女達の教育に多大な国家予算が投じられているのに。」
  社会や職場での差別を避け、海外で働く韓国女性もいる。女性だと言うだけで優秀な人材を簡単に手放してしまう現象は日本企業にも見られる。日本企業では優遇されないため、日本に進出している外資系企業で働く日本人女性も多い。実際、韓国は託児施設が極端に少なく、育児中の女性はやむを得ず仕事を手放す。働きたい女性は子供を産めなくなっており、韓国の新生児出生率は1.2人と低い。男女平等が実現すれば出生率も上がるのではないか。
  韓国の要人達が経済改革を語る時、金融システムの整備、競争力と流動性に富む市場開拓と言った議論はあっても、性の平等と人材有効利用に関する言葉はほとんど見当たらない。
  その点、盧武鉉新大統領は違う。盧内閣20名のうち4名が女性と前代未聞の閣僚編成を行い、45歳女性の康錦實氏を法務大臣に任命した。過去の韓国では見られなかったことだ。
  韓国の男女平等社会への道のりは長い。韓国男性による「女性に職を奪われるのは嫌だ」との思いが、韓国経済にダメージを与えている。